第76回 知の拠点セミナー

第76回 知の拠点セミナー
講演1 「桜島における火山噴火の発生および災害予測」 / 講演2 「捨てられている熱を電気に変える熱電変換材料」

日時 平成30年7月20日(金) 18時00分~20時00分(※17時30分から受付開始)
場所 東京大学地震研究所1号館2階セミナー室 ※6月から開催場所が変わりました
(東京都文京区弥生1-1-1:アクセスマップ)南北線東大前駅徒歩約5分
プログラム
18:00-19:00
講演1 「桜島における火山噴火の発生および災害予測」

井口 正人(京都大学防災研究所火山活動研究センター 教授)
▼講演1の概要へ
19:00-20:00
講演2 「捨てられている熱を電気に変える熱電変換材料」

太田 裕道(北海道大学電子科学研究所 教授)
▼講演2の概要へ

講演1:「桜島における火山噴火の発生および災害予測」

井口 正人(京都大学防災研究所火山活動研究センター 教授)

写真(講演者)

火山噴火災害を軽減するためには、まず、火山噴火そのものを予測する必要がある。避難を基本的な対策とする火山災害では、発生時期と警戒範囲を決める規模の予測が最も重要である。桜島を例示することにより、発生時期と規模の予測について述べる。次に、災害を引き起こす噴出物の動態予測について述べる。桜島では様々な手法を駆使して、火山灰の拡散の研究を行っている。

   

講演2:「捨てられている熱を電気に変える熱電変換材料」

太田 裕道(北海道大学電子科学研究所 教授)

写真(講演者)

 金属や半導体の棒の片側を温めて温度差を与えると、熱起電力と呼ばれる電圧が発生します(ゼーベック効果)。この電圧を利用して、熱を電気に変換する熱電変換は、火力発電所や工場、自動車などから使われることなく捨てられている熱を電気に変える技術として注目を集めています。効率良く熱を電気に変換するためには、小さな温度差で大きな電圧を発生させられて、電気は通しやすいけれど熱は通さない、熱電変換材料が必要です。しかし、これらの条件を同時に満たす材料は滅多にないため、世界中で材料探索が行われています。

 本講演では、これまでに行われてきた熱電変換材料の探索や性能を高める方法について解説した後、当研究グループで行っているナノテクノロジーを利用した熱電性能を高める方法について紹介します。

 

 

半導体や金属に温度差を与えると、電圧が発生します。

 

熱電変換材料には、小さな温度差で大きな電圧を発生させられて、電気は通しやすいけれど熱は通さないという性質が求められます。

 

私たちの研究室では、電子の広がりよりも薄い層に電子を閉じ込めて、熱電変換性能を高めるという研究を行っています。

 

 

 

 

  • 日本学術会議
  • 文部科学省
  • 国立大学附置研究所・センター長会議
  • 大学共同利用機構法人
↑