会長挨拶
2025年度 会長挨拶

九州大学生体防御医学研究所 所長 大川 恭行
皆様、国立大学共同利用・共同研究拠点協議会のホームページをご高覧賜り、厚く御礼申し上げます。2025年度の会長を拝命するにあたり、ここにご挨拶を申し上げます。
本協議会の根幹を成す「共同利用・共同研究拠点」は、国立大学の附置研究所や研究センター等の研究機関が、大学の枠を超えて研究者コミュニティの知を結集し、我が国全体の学術研究の発展に資するべく展開してきた全国規模の共同利用・共同研究活動を、より効果的に推進する中核拠点として国により認定する制度として2008年7月に設けられました。制度発足に際し、各拠点が一層高い次元で共同研究を推進できるよう、共同利用・共同研究拠点に認定された国立大学附置研究所・センターが結集し、本協議会が発足されました。
2025年4月現在、本協議会には78拠点(95機関)が参加しており、それぞれの拠点では国内外の研究者との共同研究を円滑に進めるための体制が整えられ、我が国の学術研究基盤の強化と新たな学術領域の開拓に大きく寄与しております。また、各拠点がハブとして機能することによって実現した世界最先端の共同研究の場を学生や若手研究者に広く開放し、次世代を担う人材の育成にも貢献しております。
さらに、本協議会では、共同利用・共同研究拠点の存在と意義を、我が国の未来を担う中高生をはじめとする広い層の方々に知っていただくべく、2020年度より一般向け短編動画シリーズ「すぐわかアカデミア。」をホームページ上で公開しております。2025年4月現在までに公開された動画は総計116本に上っており、各拠点が担う学術分野の動向や世界最先端の研究成果を平易な内容で紹介し、多くの皆様に学術研究の魅力と意義をご理解いただける機会を提供してまいりました。ぜひ当ホームページのリンクよりこれらの動画をご覧いただければ幸甚に存じます。
加えて、共同利用・共同研究拠点事業では、国内外の大学・研究機関が連携して国際共同研究を牽引するハブ機能を強化すべく、2018年度に新たに「国際共同利用・共同研究拠点」が創設され、6拠点の国立大学附置研究所が認定されました。さらに、2024年度には2拠点の国立大学附置研究所が追加認定され、現在、本協議会に参画する国際共同利用・共同研究拠点は計8拠点となっております。現在、本事業は第3期目を迎えており、本協議会といたしましても、これら全78拠点(95機関)の結束のもと、日本の学術研究のさらなる発展と研究力強化に向けて力を尽くしていく所存です。
最後になりましたが、日頃より本協議会ならびに共同利用・共同研究拠点の活動に格別のご理解とご支援を賜りまして、心より厚く御礼申し上げます。今後とも、これらの活動に対して変わらぬご理解とご支援を賜り、また引き続きご協力くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
2025年4月1日